高校数学を”本質から理解する”

  • 2次関数(8)

    最大値・最小値ⅲ」―軸が動く場合―

    aを定数として 0≦x≦2 における関数 \(f(x)=x^2-2ax+6a\) について最大値最小値を求めよ。

    今度は、区間ではなく、軸が動く場合です。

    軸の位置によって場合分けします。

    まずは平方完成します。

    \(y=f(x)=x^2-2ax+6a=(x-a)^2-a^2+6a\)

    軸は x=a です。

    軸の位置によって
    「最大値・最小値を区間のどちらの端で取るのか、頂点で取るのか」・・・㋐
    が決まってくる
    ので、

    「定義域と軸の位置関係で場合分け」
    します。

    このとき、㋐が分かるように簡単なグラフを書くのは

    定義域が動く場合と同じです(必須です)。

     グラフは軸の位置(aの値)で場合分けすると、こうなります。

    ひとつずつ見ていきましょう。                                 

    (1)  a<0 のとき

    定義域に軸(頂点)が含まれていないので、

    最大値・最小値は、区間の両端で取ります。

    図より

    最大値はx=2で取り、最小値はx=0で取ります。

    最大値 \(2a+4\) (x=2) , 最小値 \(6a\) (x=0)

    (2) 0≦a<1 のとき

    こんどは頂点(軸)が範囲に含まれていますから

    最小値は頂点で取ります。

    最大値は区間の両端を比べて、頂点(軸)から遠い方で取ります。

    x=2 の方が、x=0 よりも軸(頂点)から離れているので

    最大値は x=2 で取ります。

    最大値 \(2a+4\) (x=2) , 最小値 \(-a^2+6a\) (x=a)

    (3) a=1 のとき

    頂点(軸)が区間に含まれるので

    最小値は頂点で取ります。

    区間の両端でのグラフの高さ(=yの値)が等しいので、

    最大値は、 x=0,2 で取ります。

    最大値 6 (x=0,2) , 最小値 5 (x=1)

    (4) 1<a≦2 のとき

    今度は、定義域の左端の方が頂点(軸)から遠くなっているので、

    そちらが最大値となります。

    範囲に軸(頂点)が含まれているので、

    最小値は頂点です。

    最大値 \(6a\) (x=0) , 最小値 \(-a^2+6a\) (x=a)

    (5) a>2 のとき

    頂点が区間の外です。

    グラフから、

    x=0で最大値、x=2で最小値を取ります。

    最大値 6a (x=0) , 最小値 2a+4 (x=2)

    お疲れ様でした。

    定義域が動く場合も、軸が動く場合も、x、y以外の文字が式に加わり、「場合を分けて考える」

    というのは、初め、慣れないうちは難しく感じると思います。

    「場合分け」が出てきたら「一発で答は出ないけれども、場合に分けて一つ一つ順に処理すれば

    出来る問題だ」と投げ出さないで、いくつかの問題にあたってみて下さい。

    値を変えるとグラフがどうなっていくのか、境目となる値は?、=はどちらに付けるか、など

    グラフを書きながら吟味して、場合分けのパターンに慣れておきましょう。

    数Ⅰの2次関数を丁寧に勉強して理解しておくと、高校数学は数Ⅲまで、その基本が生きてきます。

    「チャート」など参考書で、例題を自分で解いて理解度を確認しておきましょう。

    このとき、「解答の書き写し」になってしまわないように、また、忘れた頃に、問題を見たら、

    何を取っ掛かりにして、解法を思いつくのか、「解答例を見なくても解答を再現できるために必要な理解とは、この問題では何か」

    例えば、今回や前回の問題であれば、「軸と定義域の位置関係によって、最大値・最小値を取るxの値が変わる、aの値を動かして境目を探り、場合に分けて解答する」

    これが自分の頭で「なるほど」と思えるように「問題演習」しましょう。

    「一瞬暗記、その場コピー、真似だけ理解不足」

    教科書準拠問題集でも参考書でも、このような「一時的に書き写しているにすぎない=単なる作業」になってしまうと、当然ですが、2週間経つと、テストのときには忘れている、なんて事になってしまいます。

    分からない問題は、先に一度解答例を見るのも勉強法の一つ(もちろん最初から教科書知識のみで自分で解いてみるのも将来的な伸び効果高いのでやる気ある人にはお勧めです(無理はしないで))ですので、見ても良いのですが、「見てすぐだと覚えてしまっている」のも確かなので、

    例えば「せめて数字だけでも変えた問題にする」とか、チャートの例題の下にある練習問題のように「類題」を解いてみるのも良いでしょう。(ただし、下の類題が微妙に難しい事があるので、「例題のマスターを最優先」で良いと思います。期間を空けてから再度解けるか確認するなど工夫してみましょう

    次回以降、どこかで、参考書の選び方も取り上げようと思っています。